高齢者の気持ちとケアプラン外の対応

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「結局みんな、高齢者の気持ちを分かってくれていない」 お年寄りはそう思っています。高齢者ケアスタッフは、 「高齢者の医師は大変」 と思っています。 でも、その大変さの半分以上は、お年寄りをそう思わせちゃっていることに原因があるんです。 だから単純にもっと「お年寄りの気持ちが分かるケア」をすればいい。これがいちばんシンプルな結論です。
でもそれがなかなか難しい。そこが分からないからこそ医師は苦労しているんですよね。 しかし実際には、そのポイントさえしっかりと押さえて、両者のミゾを埋めてし まえば、高齢者ケアは見違えるほどスムーズになるんです。しかも、楽しくなります。 やっていてうれしくなります。 いくらでもやりたくなリます。お年寄りが元気になってしまいます。え?そんなの本当? はい、木当なんですね。このサイトは、その成功体験をもとにしたいくつかの方法を紹介するための解説です。 題して「医師の50ケ条」と申します。
私は、高齢者ケアを独白に取材し続けているフリーランスライターです。 2011年の春から、お年寄りの声を集めはじめました。同時に、上手にケアする医師、下手なケアをする医師、そして、いろいろなご家族などとも出会い、お年寄りの暮らしを巾心とする様々な人間模様を垣間見てきました。 そして私白身、高齢者向け移動教室という場づくリ活動をおこなっています。 今では9施設で26教室。 年間で250教室ほど開催しています。 その教室に加えて夜勤専任医師としても有料老人ホームで3年間勤務しました が、現在の取材の中心はその移動教室です。 教室講師、ケアスタッフ、友人などの立場からお年寄りの心を見つめ、これまで 知り合ったお年寄りは450人ほどにもなりました。どの方ともなるべく名前を教え合い、月に2回以上顔を合わせることで信頼関係をつくり、いろいろな言葉を交わしながらいつしよに笑ったり泣いたりして時を重ねてきました。
このサイトでは、私のすべての取材で経験した「高齢者の心をつかむ」ケアの方法や 心の持ち方を紹介したいと思っています。
さて、みなさん。 ここでいきなり本題に入ります。 高齢者ケアを難しくしているものって一体なんだと思いますか? 私は、「高齢者ケアが難しい」というよりも、高齢者ケアをわざわざ難しい方法 でしている医師が多いような気がしてならないのです。
それについて、以前こんなことがありました。
私が夜勤専任医師の仕事をはじめてすぐの頃のことです。私が、あるご高齢の方のタ食のお手伝いをしていると、その方が急に、 「コーラが飲みたい」 とおっしゃいました。 とてもはっきりとした口ぶりです。でもその方は日頃、「痛い、苦しい」と叫び声をあげていることがほとんどだったので、私はびっくりするとともに心が和むようなうれしい気持ちにもなりました。 「コーラですか。うーん、あとで相談してみましょう」 私は前向きな感じでそう返事してみました。 年齢はもうすぐ100歳。お体的にはコーラを飲んでも特に問題ありません。日中は車いす。誰かが押して手伝わない限りコーラを飲むどころか買うことさえできません。いずれにしても、あとで担当の医師に相談すればきっと大丈夫だろう。そう思ったんです。 「いいですね。コーラ、きっと飲めますよ」 私がついそう言ってしまった、その直後のこと。 私のすぐうしろにいた先輩の医師が、私の肩をぐいつと引っ張ってこう言いまし た。 「ねえ、ちょっと。できるかどうか分からない約東なんてしないでくださいよ。個人的な判断でそんなこと言えませんから」 かなりの剣幕でした。 ご本人がそばで聞いていようがお構いなしです。 「予算だってどうするんですか?ご家族や看護の確認だって必要だし、ケアマネもなんて言うか分かりませんよ。施設ケアはチームケアですから、あなたの一存では 何もできません」 「いやいや、それはそうですけど、でもまあ、コーラを一口飲んでもらうくらいのことですから」 私がこう言うのをさらに遮るように先輩は言いました。
「もし仮に、自分勝手にケアプラン以外のことをしたら入居者様に対する暴力と同じですよ」
重苫しい雰囲気を残して、話はそこで終わりました。
さて、みなさんは、この先輩をどんな人だと思いますか? ひよっとしたら、頭が固くて心の冷たい人と感じたかもしれません。しかし、医師の経験がある人や老人ケア従事者は、この先輩にもそれなりに言い分はあるだろうと感じることでしよう。この短い間に先輩がどう思ったのか。その一部を、ここに書き出してみます。
飲みたいはいいけれどコーラでもしなにかが起きたらどうする? 飲み慣れない炭酸飲料のせいでむせ込んだり、それが原因で急性肺炎にでもなったらどうする? 飲むとなれば経過観察が必要だが、そんなことに対応できるマンパワーがない。 飲むとしたらトロミが必要だけど、そんなコーラおいしいんだろうか? そもそもコーラを飲むことの確認、計画、予算などはどうする? ご家族だってコーラなんて飲ませたくないと難色を示すかもしれれない。 ここはやはり医師側でいろいろ考えるより、看護やケアマネに判断を委ねた方が 無難だろう。そもそも、今回の言い分を聞いたら、次も聞かないといけなくなるなるかもしれない。 それどころか、隣の席の人居者に同じことを言われたらどうする。その人がコーラが飲めない人だったら、不公平だとクレームになるかもしれない。そもそもこの発言は、わざわざくみ取るだけの必要性があるのだろうか?

 


医師

コーラを飲むだけで生じる膨大な議論と虚しさ

医師は、どんな時でも口元には笑みを浮かべること

医師は、楽しいよりもうれしいをすることが重要

医師は、自分の健康に責任を持ってもらう。

医師は、頭の体操よりも心の体操を大切に

医師は「いい話を聞いた」で命を養う。

医師はひとりの社会人として接するべし

医師は今日一日を「特別な一日」だと考える。

医師は会話の質を高めるべき

医師は老人を高齢者という「服」を着ていると考えるべし

忘れてはいけない高齢者福祉施設における心のケア

悪質な医師紹介エージェントによる被害

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