介護福祉士は、頭の体操よりも心の体操を大切に

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介護福祉士のわたしが教室をするとき、 「みなさんこんにちは。今日は頭の体操をやりましよう」 という説明はしません。 なぜなら、介護福祉士がそう言ってしまうと、集まったお年寄りは頭の体操を「させられる」ことになってしまいますから。介護福祉士は治療や療法のために場づくりをしているのではないので、頭の体操はきっかけにすぎないんです。なんのきっかけかというと 頭を動かすのではなくて心を動かすきっかけです。 ですから、少しまわリくどく感じるかもしれませんが、私は介護福祉士として教室のはじめにこんなおしゃべりから始めています。

「みなさんこんにちは。 おっ、〇〇さん、調子はいかがですか?」おお、そうですか。顔色もいいですねえ。声にもハリがある。申し分なし。なに、どうしたの?なにかいいことあった?僕が来たから嬉しい?あはは、あとで千円あげます。あはは、ウソウソ、ウソですよ。ええと、〇〇さんは調子はどうですか?最近、運動は?毎日廊下を3往 復歩いている?素晴らしいですね。100歳過ぎても健脚。そのうちN HKが取材しにくるかもよ。みんなで噂を広めましょう。いまのうちにサインもらっておきましょうか。 でもまあ、運動するって大事なことですよね。みなさんにも週に一回、体操の時間もありますよね。出てます?無理に参加することはないですけど、やっぱり出 ていたほうがいいですよ。何がいいって気持ちがいいもんね。気持ちいいことはやっといた方が得ですよ。手を挙げたり、膝を曲げたり、身体を思いやるつもりでちょこっとね。〇〇さん、なににやにや笑ってんのよ?運動してくださいよ。しません?フン、どうぞ勝手に(笑)。 いやでもね、運動は嫌いだと豪語する〇〇さんもえらいと思うんです。だってほら、〇〇さんは年中しゃべってるでしょ。話すってことは、健康の原点って知ってます?ほら、話すことでだ液がたくさん出るでしょ。口の中を消毒したり、悪いものを流してくれて、するとどうなるかというと、口の中が健康になるんですね。すると、胃腸の健康も保てます。胃腸が健康だと食欲もわくし、食欲があれば元気もでます。たくさん食べて、たくさんおしゃべりするとアゴを使いますから脳への刺激もたくさんいきます。だから、〇〇さんは脳に刺激がたくさんいっている顔してますもんね。私がいつもあちこちで言っていることってそれなんです。 健康の源って、じつは話すことなんですよね。 体操と同じくらい大事なことなんですよね。 こんにちは、あリがとう、挨拶することだって健康につながるんです。馬鹿やろう、この野郎、コンチクショウ、なんだって構いませんよ。まあ、使っていないと、いざってときに言いたい文句もすっと出てこないと親子ゲンカすることだってできませんからね。いや、本当にそうですよ。だって、話すことって頭だけ動かしていればできるもんじゃないんです。もっと大事なものがあります。そうです。心なんですよね。 なにかを見ても感動しないとか。なにかを見ても疑問に思わないとか。なにかを見ても美しいなとか嫌だなとか感じないとか。頭を使わない人はだんだん心も動かなくなります。 私はいろいろな場所でみなさんの前におしやべりしたり、紙芝居したり、俳句の会をしたり、頭の体操したりしています。この頭の体操。これって学校で勉強するのとはちょっと違うんですね。「うーん、なんだろう」とか、「ああ、そうかー、ナルホドー」とか、「わからなかったぞ、チクショーー」とか、そうそう、頭をつかってやりとりして心を動かすことに意味がある。 頭の体操って、心の体操なんです。 日頃から、心をしっかリと伸ばしたリ縮めたりしていただきたい。さあ、そうこう言ってるうちに〇〇さんは寝てしまいました。春眠、暁を覚えずですね。まあ、いいでしょう、春ですから。さて、みなさん春です。春と言えばウグイスですが」

と、まあこんな感じです。 心を動かす場がお年寄りにはいつまでも必要です。 そうしないと年々心を使う場がなくなっていき、心を使う意欲もなくしてしまいます。 ただ、頭の体操をしたり、咀嚼の訓練をしたり、歩く練習をすることもいいことですよ。でも、本人の心が伴っていなければ、本当になんのためにしている体操なのかわからなくなります。 長く生きてきて。 その最後に気の進まない訓練をさせられる。 そう思わせてしまっては、心をどんどん冷たくする一方じゃないかと思います。

 


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