コーラを飲むだけで生じる膨大な議論と虚しさ

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介護福祉士の場合、コーラを飲むだけのことでいくらでもチェック項目が出てきます。こんな議論が始まると、当然のことながらいつまでも結論なんて出やしません。そして何よりも問題なことがあります。 こうやってあれこれ議論しているうちに、お年寄りが最初に欲した思いが議論の中心からどんどん遠ざかっていってしまうんです。 コーラに限ったことではないですよ。 トイレに行きたい、散歩したい、お風呂に入りたい、家族に連絡したい、 ぬるいみそ汁を温めなおしたい、朝はゆっくり寝ていたい、自由な気持ちで暮らしたい。さまざまな思いが、健康リスクや人員不足を理由に閉ざされているんです。介護福祉士はそういう結論を見聞きするたびに、」高齢者ケアとは一体高齢者をどうするためのものなのかと強く疑問を感じざるを得ませんでした。

そして、私は怒りました。 別の機会に先輩ともう一度言い争い、そして担当者、フロアリーダーにも相談しました。 でも結局、同じなんです。 「へえー、コーラですか?それにはこういう問題があるし、ああいう問題もありますねえ。うーん、コーラですか。コーラねえ」 考え始めるだけで何の解決もありません。そして結局、「まあ、もう一度言ったら考えましょう」みたいな結論になってしまうんですね。 何でしょうね、これ? いやいや、コーラを飲みたいっておっしゃったんですよ。意味のある言葉をほとんど発しない方が「コーラを飲みたい」って宝物のような言葉を発したんですよ。 たったそれだけのことなんです。 「よしじゃあ、今からコーラ買って飲んでもらおう。看護、大丈夫だよね」 と即決してくれる人もいなければ、その言葉を大事にしようとする人が一人もいなかったんです。

これでは意味がないんです。 高齢者の「生きる力」を奪うだけですから。 私が言いたいことはこの一言に尽きるかもしれません。」局齢者の生きる力を奪う 介護や医療をしていては、何の意味もないんです。

たしかに近年、介護福祉士の間で高齢者ケァの議論は進みました。 多くの介護福祉士の献身的な努力のおかげで、すばらしい高齢者ケアの仕組みが日本にはできつつあります。そして、高齢者の健康を高品位に管理しながら、「その人らしさ」や「尊厳」を守ることも盛んに提唱されています。しかし、実際に起こっているのはこのようなおかしな判断ばかりです。 でも、それもそのはずです。 どれだけ「その人らしさ」や「尊厳」を守ることが提唱されても、その方法論はどこにもないのです。ルールもありません。高齢者の心を守る責任者もいません。 尊厳についてマネージメントする人だって施設の中に人もいません。施設設立のときに漠然と掲げられた抽象的な理念だけが壁に貼られていて、具体的な指示や言葉の整理がなされていないんです。

だから、施設長だろうが、ケアマネだろうが、ご家族にいたっても、結局、リスク管理型の高齢者ケアになってしまいます。「生きる力」を奪い、「生きる意味」さえ奪ってしまっても、リスクを回避することばかりが判断の中心になってしまいます。 その管理型の高齢者ケアって、お年寄りにとってはどうでしょうかー お年寄りは人生最後の日々をいま生きています。 ちよつとやそっと高齢者福祉が進んでも「老いた生活」 は人間にとって失意の連続には変わりありません。なのにいとも簡単に高齢者の思いは「リスク管理」のために閉ざされる。でもそれは、早い話、老いをただ深めさせているだけなんで す。死や生の不安をいたずらにかきたててしまっているだけなんです。

結局、お年寄りの心はとてもぼんやりとした扱われ方をされてしまっています。 そんな高齢者ケアにお年寄りは心から感謝できるでしょうか? しかし、現在の高齢者施設の中には、「どんな心で世話をしていいのか」をはっきり示す言葉がありません。」高齢者ケアの心の持ち方はすべてケアする介護福祉士任せ。その場次第で、リーダーや施設長の人柄次第。最後の最後に家族のクレームでもない限り、個々のお年寄りの「心」に対してわざわざなにかをするルールがないのが現状なのです。

だから私は、そんな環境に暮らすお年寄りのための「特別枠」として移動教室の活動を始めました。 ここではどうぞ心を自由に解放してください。 私はみなさんをケアしません。 管理もしません。 対等な社会人同士です。そんなつながりを高齢者の生活の中につくろうと思ったんです。 そのために私は、お年寄りとどう接するのかルールを決めました。忘れてはいけないお年寄りの心のうちもまとめました。そのルールやお年寄りの心のうちを介護福祉士の行動の基準として、施設の介護福祉士としてではなく、ひとりの社会人としてひとりのお年寄りとつながることを根っこの目標にして場をつくり続けました。 すると、表情の硬かったお年寄りも、しょんぼりとして輝きのなかった暮らしぶりも、ゆっくりと変化していったんです。少なくとも私の目の前では、お年寄りは生き生きとしだし、老いることを忘れ、社会人に戻っていきました。 そうだ、 私のやること、伝えることはこれだ。私はそう思いました。 そして、お年寄りに接するときのルールや、忘れてはいけない心の持ち方を、介護福祉士の活動や経験を通じてまとめあげたのがこのサイトなのです。

 


介護福祉士

コーラを飲むだけで生じる膨大な議論と虚しさ

介護福祉士は、どんな時でも口元には笑みを浮かべること

介護福祉士は、楽しいよりもうれしいをすることが重要

介護福祉士は、自分の健康に責任を持ってもらう。

介護福祉士は、頭の体操よりも心の体操を大切に

介護福祉士は「いい話を聞いた」で命を養う。

介護福祉士はひとりの社会人として接するべし

介護福祉士は今日一日を「特別な一日」だと考える。

介護福祉士は会話の質を高めるべき

介護福祉士は老人を高齢者という「服」を着ていると考えるべし

忘れてはいけない高齢者福祉施設における心のケア

悪質な介護福祉士紹介エージェントによる被害

高齢者の気持ちとケアプラン外の対応